映画: チリ33人 希望の軌跡 (2015)
https://www.youtube.com/watch?v=xusQeDTP7B0
https://www.youtube.com/watch?v=iBFELRyhTqE
解説: Yahoo映画より
2010年に、チリのサンホセ鉱山で起きた落盤事故と作業員救出を実写化した実録ドラマ。地下およそ700メートルで69日間も閉じ込められた33人の作業員と、彼らを助けようと尽力した人々の姿を追う。危機的状況でも、決して希望を失わなかった33人の精神に胸を打たれる。
あらすじ:
2010年8月5日、チリ。100年以上にわたって続いてきたサンホセ鉱山で、大規模な事故が発生する。食料と水の備蓄が3日分しかなかったことから、マリオ(アントニオ・バンデラス)をはじめとする生き埋めになった33人の作業員が生存している可能性は低いと思われていたが、事故から2週間以上のちに彼らの無事が判明。やがてゴルボルン鉱山大臣(ロドリゴ・サントロ)の指揮のもとで国際的救助チームが編成され、大規模なレスキュー作戦が進められていく。一方、地上から隔絶されてしまった彼らには、さまざまな問題が生じ……。
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8月5日は、10年前にチリ鉱山落盤事故の生き埋めから、19歳から63歳の33人が全員生還した日です。事故発生から69日後、無事に救出されました。
事故後10年経っても33人の鉱山労働者達は、法廷闘争が続いているので政府からの補償金を受け取れないままでいます。
彼らのうち、31人が政府と鉱山会社を訴えています。サンホセ鉱山の地下600メートルに69日間も生き埋めとなった責任は政府と会社にあるとしています。
残りの2人、ルイス・ブストスとホアン・イジャネスは個人的な理由でこの訴訟には参加していません。
8年経って、判決は政府に賠償金としてそれぞれに8千万ペソを支払うように命じましたが、鉱山会社の責任は否定し無罪としました。
しかし、政府の弁護団(CDE)は、鉱山労働者はすでに終身年金(33人中14人)と民間からの経済的支援を受けていることを理由に判決を不服として控訴しました。サンティアゴ控訴審裁判所はまだ判決を出していません。
政府の弁護団(CDE):
“我々の意見としては、判決には誤りや欠陥がありので、決定を覆すために必要な法的ルールを変えることなく無効とするべきです。”
2017年には、チリの司法判決により、事故のストーリーや観光目的の博物館を管理するために創設された”アタカマ33財団”は解散させられました。
権利を取り戻すために:
10年前、33人の鉱山労働者たちは、弁護士を雇い、政府や鉱山会社から補償金を受け取るための戦いを始めました。
その契約の合意のもと、スペインのアントニオ・バンデラスとフランスのジュリエット・ビノシュが主演したアメリカ映画「チリ33人 希望の軌跡」が製作されました。
しかし、鉱山労働者達によると、映画からは一銭のお金も受け取っていないと避難しています。また、事件について書かれた本“En la oscuridad”の売り上げからもお金を受け取っていないと主張しています。
2015年には、彼らのうち12人が、事件の出版・映像化などの権利を取り戻すために、当初から雇っていた弁護士達を訴えました。
新しく雇われた弁護士:
“原告の鉱山労働者達は、10年前に希望を失わなかったように、今も希望を失っていません。彼らは責任者が裁かれることを望んでおり、裁判にかけられ、有罪となり、原告が自分達の権利を再び取り戻すことを望んでいます。”
訴状によると、前回雇われていた弁護士達は“鉱山労働者達に全く何の情報も与えず、勝手に決定し、決してお金の詳細を渡さず、約束されていた彼らの権利の管理すら許さなかった。”と説明しています。
また、約束されていた18万5000ドルについても前弁護士達は自分のポケットに入れてしまったと、告発されています。
1つだけ良いことがあるとすれば、10年前のこの事故により、チリ政府は事故後に鉱山監督を強化し、そのおかげで、2010年までに約2400件の鉱山調査しかおこなわれていなかったものが、昨年だけで1万件以上に増え、年間の死亡者数は45人から14人に減少したことでしょうか。